少年老い易く学成り難し
光陰矢の如し。
一刻千金。
諍い果てての乳切り木。
歳月人を待たず。
時にまつわることわざは山のようにあるが、その中には時の過ぎ行く早さを憂うものも多い。
永遠に続くかに思えた幼少期には、早く大人になりたいなどとふざけたことを口走りもしたものである。
あの時の自分をぶん殴ってやりたい。
過ぎた時間はもう戻らない。
天道総司(仮面ライダーカブトに変身する男、とてもかっこいい)に憧れを抱いて10何年、僕はまだまだ彼に近づけていない。
理由は明白、日々をただ漫然と怠惰に流れていたからだ。
無駄に下半身を弄っていた8時間で何ができたか。
無駄にインターネットのえっちサイトを巡回する12時間で何ができたか。
塵も積もれば山となる。
とても悔しい。
大切なことはスピード。
瞬きする間にも駆け抜けていく時の早さをブチ抜くくらいのスピードで今を生きろ。
もたもたするな。
ボーッと生きるな。
今っていう時間は今しかない。
今日、後輩の子のバンドのオーディションを見てきた。
ステージの上でパワフルに暴れているその女の子は、まだ18、19の歳だ。
彼女のバンドは見事オーディションを勝ち抜き、8月10日に開催されるフェスの出演権を手にした。
本当におめでとう。
今を生きることに年齢は関係ない。
だが、歳を重ねていけばいくほど単純に命は死に近づく。
だから歳をとるごとに僕らは日々に全力を尽くすのだ。
10代の10年と20代の10年では訳が違う。
肉体は間違いなく老いていく。
10代の人間が輝こうとハジけているのに、20を過ぎていく俺たちがぼんやりしていて良いはずがない。
昨日の風は過ぎ去った。
今日の風に乗って行こう。
明日には明日の風が吹く。