第23回 国場川こいのぼり祭り
お祭りに出た。
母の日(5月12日)に、こどもの日を象徴する🎏のお祭り。
粋である。
沖縄大学現代音楽倶楽部にて音楽を嗜むOTYAOは、歌う場にひたすら飢えている。
お声がかかればどこにでも参上いたしますという姿勢の元、今回もこの『国場川こいのぼり祭り』に華を添えるべく三曲ほど提げてやってきた。
今年で23回目になるというこのお祭りは、沖縄県南部では有名な『国場川』という二級河川のそばで開催されている。
この国場川、実はかの有名な『漫湖』を下流に持つ沖縄県を代表する河川なのだ。
しかし、密集住宅地を流れる川ということもあり、生活排水がドバドバ流れ込んでくることから、過去には「日本で最も汚れている川」ワースト4に選ばれるという悲しい過去も持つ。
(その為、amazarashiの『隅田川』を替え歌し『国場川〜魚住めない〜〽︎』と歌うことも提案したが却下された)
そんな川の水が流れ込む漫湖も、かつてはまあ臭くて汚かったのだろう。いわゆる臭マンである。
酷いことを書いたがこれは冗談だ。現在はどうやらラムサール条約加護により漫湖は水質改善を計られている為、国場川の方も以前よりはだいぶマシになってきているらしい。
いつかメダカやタガメやイルカやジュゴンが泳ぐ国場川に浮きながら泡盛を仰ぎたいものだ。
自然環境の未来は俺たちの手にかかっている。
そんな国場川の輝かしい未来を夢見ながら、我々は三曲ほど熱唱してきた。
練習時間の足りないなかなんとかかんとか形に出来た三曲、やれるだけのパフォーマンスを魅せてきた。
今っていう時間は今しかない。
今日のステージは今日しかない。
渾身から歌を捻り出す。
ヤレるだけのことはヤッた。
真夏日の母の日、緩やかに流れる川の上、優雅に舞うこいのぼりたちに、この日限りの音楽を届けてあげることが出来ただろうか?
彼らは口を大きく開けたまま、ゆらゆら空を泳ぐばかりだ。